彼氏の隠し事を知った時、助けてくれたのは私の事が嫌いなはずのクラスメイトでした。
来人にとってもあだ名で呼ばれるのは特別なことで、だめだったのは私が浮気相手だから。
それに、付き合ったはじめから来人は私との約束を後回しにする癖があった。
最初のうちは、仕方ないよねって割り切ってたけど、少しずつ不安はつのっていった。
あぁ、なんだ。そうか。
“リリカ” ちゃんはなんにも悪くないんだ。
悪いのは、私と来人の方なんだ。
「気づかないなんて、ばかだなぁ私。」
ずっと浮気相手としてしか接せられてこなかったのに、それでも来人が私のこと好きでいてくれてるって信じて。
ほんとにばかだ。
涙が溢れるのが止まらない。
ずるずると木の幹に座り込む。