彼氏の隠し事を知った時、助けてくれたのは私の事が嫌いなはずのクラスメイトでした。
「どうして、じゃないから。それ、俺が聞いたことだから。」
呆れたようにそういう片木くんは周りに人が多いせいか王子様モードが抜け切っていない。
びっくりしすぎたおかげで、いつの間にか涙がとまっていた。
「私、は、来人との約束なくなって、でも、お祭り行きたくて、誰とも会わないようにこっち来たらなんか色々あって…」
我ながら支離滅裂な言い方。
「少し落ち着け。大丈夫、俺が聞いてやる。」
それでも、めんどくさがることなく片木くんが聞いてくれようとする。
ゆっくりと深呼吸して、少し落ち着いたところで、さっきあったことを細かく話し始めた。