彼氏の隠し事を知った時、助けてくれたのは私の事が嫌いなはずのクラスメイトでした。

職員室に用があるらしい担任と途中で別れて1人で理科準備室のある3階へ向かう。


地味に重いノートの束に軽く苛立ちそうになるのをこらえ、準備室内に入る。


運び終えて自分の教室へ戻る途中、同じ1年のクラスから3人の話し声が聞こえてきた。


誰か知らないけど、こいつらもまだ残ってんのかと思いながらその前を通り過ぎようとする。


『なぁなぁ、来人なんで笹城さんと付き合うことにしたん?』


“笹城” 俺はこの単語に弱すぎる。

デジャブだなと思いつつ、何か悪い気配もする。

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