彼氏の隠し事を知った時、助けてくれたのは私の事が嫌いなはずのクラスメイトでした。

あいつは、誰だこいつという顔をしているが、関西弁で話していた方の友達が俺を指さして


『あっ!2組の王子や!近くで見るん初めてやけどめっちゃかっこいい!!』


キラキラとした目で俺を見つめる。

その彼に少しの笑顔を返したあと、あいつに向き直った。


『で、どうなの?笹城さんのこと本気でそんなふうに思ってるの?』


うざそうに顔をしかめていたが急に何かを思いついたように、にやりと笑った。


『もしかして、オージサマは愛奈のことが好きなのか?』


意地の悪い表情。どうしてこんなやつを笹城が好きなのか理解できない。


『あぁ、そうだけど ?』

わざと余裕そうに笑ってみせる。

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