彼氏の隠し事を知った時、助けてくれたのは私の事が嫌いなはずのクラスメイトでした。
そんな俺の表情にあからさまに苛立った顔をする。
『まぁ、お前がどう思っていようとも愛奈は俺のことが好きだから。扱いやすいんだよな。ばかで単純で俺の横に並んでもおかしくないくらいにはかわいいし。』
声音にも怒気を含んでいる。
怒りたいのはこっちも同じだ。
『そっか。もう君とは話すことがなさそうだ。勝手に教室に入って、色々言ってごめん。それじゃあ。』
後ろから『逃げんのか?』というあいつの声が聞こえたが、これ以上話していたら本気で殴ってしまいそうだったので、聞こえないふりをした。