彼氏の隠し事を知った時、助けてくれたのは私の事が嫌いなはずのクラスメイトでした。

「すみません。唐揚げ2つ下さい。」

お金を取りだしながら片木くんが言う。


「はーい。大・中・小ありますけどどれにしますかー?」


「じゃあ俺、大で。笹城さんは?」


あっそっか。店員さんもいるからさん付けか。


「えっと、私中でお願いします。」


急に呼び方変わったらびっくりするなぁ。


そんなことを考えていると、

「分かりましたー。んじゃ、カップルサービスで1個おまけしときますねー。」


何気なく店員さんが放った一言に手に持っていたものを落としそうになった。


「か、カップルじゃ、ない、です…」

店員さんタイミング悪すぎです!


「あれー、そうなんすか? 仲良さそうだったのでてっきり付き合ってるのかと、ま、1個入れちゃったんで持って帰って下さい。それじゃあまいどありー。」


< 35 / 42 >

この作品をシェア

pagetop