彼氏の隠し事を知った時、助けてくれたのは私の事が嫌いなはずのクラスメイトでした。
「おまたせ、珍しいね。来人が教室来てくれるの。」
私は嬉しくて着くなりそう聞いた。
「聞きたいことがあるから来ただけだ。あんま大声出すな。うるさい。」
だけど返ってきたのは、突き放すような言い方だった。
「あっ、うん。ごめんね。」
膨らんでいた気持ちがシュンとしぼんで謝ってしまう。
「それで…聞きたいことって?」
遠慮がちにそう聞くと来人は思い出したという表情をして
「あー、そうだったな。まぁ重要な事じゃねぇけどさ、夏祭り、一緒に行かないか?」
そう言った。
まさか来人から誘われると思ってなかった。
「なんか言えば?行きたくねぇなら別にいいし。」
誘った本人は普段と変わらない様子でそう言っている。