彼氏の隠し事を知った時、助けてくれたのは私の事が嫌いなはずのクラスメイトでした。
「ううん、行きたい。私、来人と夏祭り行きたい!」
こんなこと付き合った中で初めてかもしれない。
でも、大きな声出すなって怒られたばかりなのについ、言っちゃった。
だけど、今度は怒られることなくって代わりに返ってきたのは来人の笑い声。
「ははっ、必死じゃん。了解。んじゃ、祭りの日空けとけよ。またな。」
用は済んだとばかりに踵を返して自分のクラスへ戻っていく。
その背中に「またあとでね!」と伝えると、私も自分の机へと戻る。
嬉しい。それに、久しぶりに来人が笑ってるとこみれた。