彼氏の隠し事を知った時、助けてくれたのは私の事が嫌いなはずのクラスメイトでした。

ちょっとでも来人のこと見直して欲しくて答えたのに、返ってきたのはもっとひどい言葉だった。


「…片木くんに何が分かるの?私は、私は来人が好きで付き合ってるんだよ?」


どうしよう、泣きそう。


「私が来人に釣り合ってないのは分かってるけど、そんなこと言わないでよ。」


言ってしまった。


「いや、そうじゃなくて …」


片木くんが何か言っていたけど、無視して言う。


「もう、いいから。あとは私が書くよ。手伝おうとしてくれてありがとう。」


日誌を自分の方向へ向け、机の上に転がっているシャーペンで続きを書き始める。


もちろん、前は見ない。


「はぁ、分かったよ。それじゃあ日誌は笹城さんにお願いするね? 俺は他のことしようかなぁ。」


ガタッと音を立てて席を立ち、王子様モードで片木くんがそう言う。


その間、私は下を向いて涙が落ちるのをこらえていた。


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