遠き日の忘れ物「思い出の家族たちへ」
全国ネットの会社が増えてしまった。 そしてチェーン店の経営者は俄か社長である。
儲けることしか考えてないし、本部も設けるために発破を掛けまくっている。
その下でマッサージ師はただただ働くだけで文句すら言えない。 言えば首が飛ぶ。
「文句も言わずにやることだけをやってくれる人を雇いたい。」と言い切る社長も居るくらいだ。
だからか、ハローワークに提示される求人票も大げさでキラキラした物が多い。
月給20万から25万円。
定期昇給 賞与 社会保険 雇用保険完備。
このような謳い文句に誘われて働いてはみたものの、現状はまったく違う。
そんな業者が狭い地域に乱立している。 それでも飽きない業者は毎月求人票を出し続けている。
そのような実態に市町村も国も全く気付かない。 それでいいのだろうか?
ある業者の話を聞いた。
その業者は施術比では儲けにならないから往療費で儲けを出しているというのである。
会社が儲かってもマッサージ師に何のメリットも無いのでは本末転倒である。 いずれ廃れていくだろう。
訪問マッサージが事業としてスタートしたばかりの頃、往療費を架空請求していた社長が自殺した。 まあ数千万という金額だったから無理も無い。
でも今だってそんな業者はたくさん居る。 よく暴かれないなと思う。
ある業者は第二の拠点を作って往療費を請求していた。 ある意味で架空請求である。
現代の業者の中には一人の施術が終わるごとに出入りを繰り返して往療費を掠め取っている業者が居る。
施設を中心に営業している業者である。
往診は一人に対して一日一回という規定が有る。
それをうまく突いているのだ。
個人宅では無理だが、施設だと可能なのである。
懸命な業者であれば一度入れば終わるまで出てこないが、それでは最初の一人分しか往療費を請求できない。
そこで人数分の出入りを繰り返して請求するのである。
施術費は患者それぞれによって違う。 施術部位が異なるから自然なことだ。
往療費はガソリン代である。 みんな同じだから多いほうがいい。
これだと会社は儲かるかもしれないが、施術者は美味しくない。
だからね、人によってはいくつも業者を掛け持ちし仕事を梯子して稼いでいるのが現状だ。
そうでもなければ障害基礎年金と生保を組み合わせて安いアパートで生きている。
技術職でありながら低空飛行を余儀なくされているのだ。
介護保険法がスタートする前は老人ホームだって花だった。 雇いたい施設はマッサージ師の取り合いをしていた。
でも介護保険が始まると老人ホームはマッサージ師を雇わなくなってしまった。
だって介護報酬が貰える職種じゃないから。 おかげでぼくらは仕事の大半を失ってしまった。
それでも国会の先生方は現実を知らないんだね。
「ニーズはたくさん有るんだから大丈夫ですよ。 ハハハ。」なんて平気な顔で言ってくる。
バッヂを付けたら現実なんて知らなくてもなんとかなるって思い上がってるんだねえ。
その2005年以降、老人ホームへの就職は極端に難しくなってしまった。
当時、働いていた老人保健施設でも仕事が急激に減ってしまって時間を持て余すようになってしまったのだ。
特に入所組は全滅と言ってもいいくらいの減少ぶりだった。 リハビリが強調され、筋トレが重要視されたからだ。
何のためにマッサージ師が居るんだろうか? 本気で考えさせられた時期である。
それだからマッサージ師の免許を返納することだって本気で考えた。 思いとどまって正解だったけれど、、、。
だって2024年の今、ぼくはマッサージ師として働いているのだから。
2009年、ぼくは生活保護を初めて申請した。 下宿暮らしだったからね。
それに出張マッサージも完全に仕事が無くなってしまってどうしようもない状態だったから。
その業者の社長だった男が不意に仕事を持ち込んできた。 「北上市で仕事を始めようとしている人が居るんだ。 会ってみないか?」
それで彼と一緒に北上市まで飛ぶことにした。 会ってみると、、、。
「女の子にマッサージを教えてもらって女の子にやってもらいます。 まあ何をやっても何をやらかしても俺たちは関わってないってことにしてね。」
その話からどこか臭い臭いが于するのをぼくは感じていた。
それでもまあ気にしない振りをして聞いていた。 帰りの車中で杉山はぼくに聞いた。
「ほんとに受ける気か?」 「まあ求人票が出たら考えますよ。」
そうだよな。 『こんな仕事をしたい。』って言っているだけの今は受けるとも受けないとも言えない。
求人票が出てから考えても遅くは無いだろう。 ところが、、、。
4月28日になって杉山が電話を掛けてきた。 「あの話は無かったことにしてくれ。」
「は?」 「話がコロコロ変わるから信用できないんだ。 俺も手を切ったから忘れてくれ。」
このオーナーという男、実は風俗業の社長だった。
そこでこの女の子たちを使っていかがわしいマッサージ屋を始めようと企んでいたのである。
そうなもんだから「女の子たちが個室で何をやろうと、それはそっちの問題だからって逃げればいい。」なんて言っていたわけだ。
「先生も気持ち良くなりましょうよ。」 これはさ、快適に仕事をするのではなくて、、、。
女の子たちに気持ち良くしてもらおうって話だったんだね。 関わらずに正解だった。
儲けることしか考えてないし、本部も設けるために発破を掛けまくっている。
その下でマッサージ師はただただ働くだけで文句すら言えない。 言えば首が飛ぶ。
「文句も言わずにやることだけをやってくれる人を雇いたい。」と言い切る社長も居るくらいだ。
だからか、ハローワークに提示される求人票も大げさでキラキラした物が多い。
月給20万から25万円。
定期昇給 賞与 社会保険 雇用保険完備。
このような謳い文句に誘われて働いてはみたものの、現状はまったく違う。
そんな業者が狭い地域に乱立している。 それでも飽きない業者は毎月求人票を出し続けている。
そのような実態に市町村も国も全く気付かない。 それでいいのだろうか?
ある業者の話を聞いた。
その業者は施術比では儲けにならないから往療費で儲けを出しているというのである。
会社が儲かってもマッサージ師に何のメリットも無いのでは本末転倒である。 いずれ廃れていくだろう。
訪問マッサージが事業としてスタートしたばかりの頃、往療費を架空請求していた社長が自殺した。 まあ数千万という金額だったから無理も無い。
でも今だってそんな業者はたくさん居る。 よく暴かれないなと思う。
ある業者は第二の拠点を作って往療費を請求していた。 ある意味で架空請求である。
現代の業者の中には一人の施術が終わるごとに出入りを繰り返して往療費を掠め取っている業者が居る。
施設を中心に営業している業者である。
往診は一人に対して一日一回という規定が有る。
それをうまく突いているのだ。
個人宅では無理だが、施設だと可能なのである。
懸命な業者であれば一度入れば終わるまで出てこないが、それでは最初の一人分しか往療費を請求できない。
そこで人数分の出入りを繰り返して請求するのである。
施術費は患者それぞれによって違う。 施術部位が異なるから自然なことだ。
往療費はガソリン代である。 みんな同じだから多いほうがいい。
これだと会社は儲かるかもしれないが、施術者は美味しくない。
だからね、人によってはいくつも業者を掛け持ちし仕事を梯子して稼いでいるのが現状だ。
そうでもなければ障害基礎年金と生保を組み合わせて安いアパートで生きている。
技術職でありながら低空飛行を余儀なくされているのだ。
介護保険法がスタートする前は老人ホームだって花だった。 雇いたい施設はマッサージ師の取り合いをしていた。
でも介護保険が始まると老人ホームはマッサージ師を雇わなくなってしまった。
だって介護報酬が貰える職種じゃないから。 おかげでぼくらは仕事の大半を失ってしまった。
それでも国会の先生方は現実を知らないんだね。
「ニーズはたくさん有るんだから大丈夫ですよ。 ハハハ。」なんて平気な顔で言ってくる。
バッヂを付けたら現実なんて知らなくてもなんとかなるって思い上がってるんだねえ。
その2005年以降、老人ホームへの就職は極端に難しくなってしまった。
当時、働いていた老人保健施設でも仕事が急激に減ってしまって時間を持て余すようになってしまったのだ。
特に入所組は全滅と言ってもいいくらいの減少ぶりだった。 リハビリが強調され、筋トレが重要視されたからだ。
何のためにマッサージ師が居るんだろうか? 本気で考えさせられた時期である。
それだからマッサージ師の免許を返納することだって本気で考えた。 思いとどまって正解だったけれど、、、。
だって2024年の今、ぼくはマッサージ師として働いているのだから。
2009年、ぼくは生活保護を初めて申請した。 下宿暮らしだったからね。
それに出張マッサージも完全に仕事が無くなってしまってどうしようもない状態だったから。
その業者の社長だった男が不意に仕事を持ち込んできた。 「北上市で仕事を始めようとしている人が居るんだ。 会ってみないか?」
それで彼と一緒に北上市まで飛ぶことにした。 会ってみると、、、。
「女の子にマッサージを教えてもらって女の子にやってもらいます。 まあ何をやっても何をやらかしても俺たちは関わってないってことにしてね。」
その話からどこか臭い臭いが于するのをぼくは感じていた。
それでもまあ気にしない振りをして聞いていた。 帰りの車中で杉山はぼくに聞いた。
「ほんとに受ける気か?」 「まあ求人票が出たら考えますよ。」
そうだよな。 『こんな仕事をしたい。』って言っているだけの今は受けるとも受けないとも言えない。
求人票が出てから考えても遅くは無いだろう。 ところが、、、。
4月28日になって杉山が電話を掛けてきた。 「あの話は無かったことにしてくれ。」
「は?」 「話がコロコロ変わるから信用できないんだ。 俺も手を切ったから忘れてくれ。」
このオーナーという男、実は風俗業の社長だった。
そこでこの女の子たちを使っていかがわしいマッサージ屋を始めようと企んでいたのである。
そうなもんだから「女の子たちが個室で何をやろうと、それはそっちの問題だからって逃げればいい。」なんて言っていたわけだ。
「先生も気持ち良くなりましょうよ。」 これはさ、快適に仕事をするのではなくて、、、。
女の子たちに気持ち良くしてもらおうって話だったんだね。 関わらずに正解だった。