「一緒に虹を、見てみたい」
~嶋原空也~
再び一週間後に晴れマークが付いたのは、こちらの世界に姿を現して、まだ一週間も経たないうちだった。
また、あちらに行くのか。こんなにも早く、また。
「恵口ー、あれ、恵口は今日休みか?」
週明け、朝、今日は隣の席の恵口希花が、学校に来ていなかった。
「恵口さん、どうしたんだろう」
「さっき私の携帯に、熱があるから休むって連絡きてたよ」
「マジか、俺には何も来てないのに……」
残念がる塩見に、石黒は面白おかしく笑う。
「あんまり積極的だから、引いたんじゃない?」
「は、俺は一途アピールしてるだけだし」
その後、午後に入って石黒が連絡を取ると、一旦薬で熱は引いたが、明日も休むかもしれない、と。
「嶋原、放課後予定ある?」
「何もないけど」
「じゃあ、恵口さんの様子見てきてよ」
「え、俺が?」
「何も予定ないんでしょ」