「一緒に虹を、見てみたい」
大きな家に三人暮らし、既に私用の部屋は用意されており、おばさんがピンクを基調とした家具を揃えてくれていた。
部屋を一回りした後、リビングへ向かうとおばさんが台所に立って、何やら料理をしているではないか。
すぐに手を洗っておずおずと隣に立つと、うふふ、と微笑まれた。
「希花ちゃんは座っていていいのよ」
「いや……手伝います」
「あらそう? でもそうね、家族なんだし、遠慮はなしで手伝ってもらおうかしら」
ふわふわおっとりした感じのおばさんは、女の子のようで可愛らしい。