「一緒に虹を、見てみたい」
「それで、塩見と恵口は付き合ってんの?」
「あぁ、うん、そうなれたらなーって思ってる所」
「へぇ、そうなんだ」
嶋原君は特に興味を示さず、聞くだけ聞いて、適当にスルー。
「七ヶ月半だよな。長かったよな」
「もう戻って来れないかもしれないなって、正直考えてた」
「俺も恵口さんも、ずっと待ってたんだから。嶋原に会いたいと思ってたよ」
塩見君の言葉に、嶋原君は、ありがとう、と笑顔を見せる。
「また声かけてもらえて、嬉しい」
帰って来た時点で、再び消失へのタイムリミットが迫って来ているのは事実だが、私は残された時間を嶋原君と過ごしたいと思っている。
それなのに、会いたいと思っていたのに、元々が話し上手ではなく、実際に会うと言葉に詰まってしまう。