「一緒に虹を、見てみたい」
「ごめんけど、俺は毛利とは付き合えない」
「どうして」
「ちゃんと好きじゃないと、そういう関係にはなれないから」
そして、はい、と返事をすると、何も知らない慎吾が部屋にやって来て、首を傾げた。
「二人とも、何かあった?」
「いや、何でもない」
「嶋原君の……バカ」
呟く毛利には、何も言い返せなかった。
諦めているようでも、俺は心のどこかで、帰れることを夢見ている?
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