同居中の総長さま×４が距離感バグってます！

「昨日あのあと、メンバーからある報告を受けた」

「報告…ですか？」

「ああ。朝陽うみ、お前が青龍のスパイだという報告をな」

「ス…スパイ!?…わたしが!?」


雪夜さんの言葉に、わたしは思わず目を見開けた。


わたしが青龍のスパイなんてありえない。

だって、わたしはどこのファンクラブにも入っていないし、四天王のいざこざにもなるべく関わらないようにしているというのに。


「…なにかの間違いです！」

「間違い…？では、青龍総長である東郷藍の婚約者という話も間違いということか？」


わたしは言葉に詰まった。


間違いと言ったら、間違いだ。

わたしは婚約者の“フリ”なのだから。


でも、そんなこと…雪夜さんに正直に言えるわけがなかった。


「その反応を見る限りでは、婚約者というのはどうやら本当のことのようだな」