同居中の総長さま×4が距離感バグってます!
「きたよ。受け取って、冷蔵庫に入れておいたよ」

「サンキュー。注文してたの、すっかり忘れてた」


そう言って、冷蔵庫を開ける藍。

しかし、なぜかそこで固まった。


「どうかした?一番下の棚に置いてるでしょ?」


わたしがキッチン越しにのぞき込んでも、冷蔵庫の中に寿司桶があるのが見える。


「…いや、あるのはあるけど。なんで1つだけ?」

「あ…、ごめん。実は、さっき先に食べちゃったんだよね。藍のこと待ってたんだけど、いつ帰ってくるかわからなかったから」


とわたしが言ったとたん、ものすごい速さでわたしのほうを振り返る藍。


「…は!?食べた!?」

「食べたって言っても、そこに藍の分はあるでしょ?」


わたしは首をかしげるも、藍はダイニングテーブルの上に残された空の寿司桶を見つけて目を見開ける。
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