同居中の総長さま×4が距離感バグってます!
「どうもしてねぇよ」


そんなことない。

前まで、お互いの行動には無干渉だったのに。


「とにかく、わたしにだってわたしの都合があるの!好きにさせてよ!」

「都合ってなんだよ?」

「藍には関係ないでしょ…!」


わたしたちの部屋でのやり取りは、婚約者同士なんかではない。

まるで、反抗期の娘とその父親のようだ。


とはいえ、藍には力では敵わないことは思い知らされているから、強く言えないところがもどかしい。


こういうとき、ドラマとかなら「実家に帰ります!」と言って部屋を飛び出すのだろう。

夏休みだし、わたしも実家に引きこもっておきたかった。


でも、この前また突然藍のお父さんが寮にやってきた。

わたしたちが仲よくやっているかどうかを見に。


そんなこんなで、ぎくしゃくした藍との同居生活が続いたまま2学期を迎えた。
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