同居中の総長さま×4が距離感バグってます!
そんな声が聞こえたと思ったら、急に後ろから抱きしめられた。

驚いて目を向けると、必死になってわたしにしがみつくのは琥珀くんだった。


「こ…琥珀くん、どうしたの!?」

「早まっちゃダメ!絶対に!」


わたしはそのまま柵から引き離される。


「そらちゃん、なんでこんなことっ…。悩みがあるなら、ぼくに相談してよ!」

「…え?琥珀くん、なに言って――」

「今、ここから飛び降りようとしてたでしょ!?」


飛び降りる…!?

って、わたしが?


それでようやく理解した。


「違うよ、琥珀くん!ただサッカーの試合を見たくて、のぞき込もうとしてただけ」

「サッカーの試合…?」

「そう。手前のゴールが見えないから、柵から乗り出して見ようとしてたの」


わたしがグラウンドを指差すと、琥珀くんも目を向ける。
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