同居中の総長さま×4が距離感バグってます!
「こ…、琥珀くん…!?」

「やっぱり、藍くんにそらちゃんのことは任せられない」


まるでガラス細工を扱うかのようにやさしく、ときに力強く琥珀くんはその腕の中にわたしを収める。


「琥珀くん。…ダメだよ、こんなこと。こういうのは、好きな人にしてあげないと。じゃないと、勘違いしちゃうから…」

「してよ、勘違い」


耳元でささやかれる琥珀くんの声。


「勘違いして、ぼくのことだけを考えて」

「…待って、琥珀くん。それってどういう意味――」

「だって、ぼくの好きな人はそらちゃんだから。愛しいそらちゃんをぼくだけで満たしたい」


さっきまでグラウンドからの歓声が聞こえていたというのに、このときばかりはなにも聞こえなくなって、琥珀くんの告白だけが耳元に響く。


「琥珀くんが…わたしのこと……?」
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