同居中の総長さま×4が距離感バグってます!
「うん。…自分でもバカだと思ってるよ。女嫌いの藍を好きになったって、結ばれることなんてないのにね」


わたしが好きという感情を抱いていても、藍とはそんなことにはならない。

藍にとってわたしは、ただの偽の婚約者だから。


「それでもわたしは藍のことが好きなの。どうしようもないくらい」


…わたしったらどうしちゃったんだろう。

こんなふうに藍の話をしていたら、次から次へと藍への気持ちがあふれ出してしまう。


わたしが藍のことで悩んでいたのも、藍のことが好きだから。


自分の気持ちに正直になったら、不思議と今すぐにでも藍に会いたくなってしまった。


「琥珀くん…ごめんね。でも、ありがとう。こんなわたしを好きになってくれて」

「言っておくけど、そらちゃんのこと諦めたわけじゃないよ。ぼくだって、この気持ちは本物だから」
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