同居中の総長さま×4が距離感バグってます!
「それじゃねぇよ」


わたしはキョトンとして振り返る。

するとそこには、熱を帯びた瞳でわたしを見つめる藍の顔が間近にあって、さっきよりもカァーっと自分の顔が熱くなるのがわかった。


「お前に謝りたかった。でも、気を失っててそれどころじゃなくて」

「謝りたかったって、もしかして…」

「…この前の夜のこと」


それは、あの雨の日。

藍がずぶ濡れで帰ってきた夜のことだ。


『ふざけるなっ!!』

『お前なんかを連れていけるわけねぇだろ!』

『もういいよ。お前には関係ねぇことだから』


一方的に突き返され、藍とは気まずい空気になった。

それで、昨日はひと言も会話を交わしていなかった。


「わたしも…謝りたいと思ってたの。青龍のことや他の暴走族のこととかよく知らないのに、適当なこと言っちゃって…」
< 247 / 381 >

この作品をシェア

pagetop