Galaxyな彼は、【完】


しかしその行動が悲劇を生む、



「え、海…?」



何も知らない彗は、窓越しに私に声をかけてくる。


必死に私の体で窓を隠すけど、あまり意味はない。


もう、ちょっと勘弁してよ!!



てかなんでこんなタイミングで、実家に帰ってくるのさ。


「…海ちゃん?向こう誰かいない?」



「いや!これは…」


彗の声こそ聞こえてないとは思うけど、明らかに忍び寄る私よりも大きな影に疑問を持つ暁月さん。



「暁月さーん」


光の声に暁月さんが部屋を出ていく。



光ナイスっ!!


気が抜けて止める力を緩めた瞬間、一気に開かれる窓。




「海」


「っ、ちょっと…!」


「…誰か来てんの?」



不機嫌な彗の顔。


真っ黒なオーラ


「…バイト先の先輩、光の志望校の卒業生らしくて家庭教師してもらうことになったの。」


彗の目が大きく揺れるのが分かった。

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