Galaxyな彼は、【完】



「…3.2.1」


その掛け声と共に、みるみる表情が変わっていく彗に、鳥肌がたった。


憑依してるみたい…



『はぁ…なんなんだよあいつは…』



セリフを言いながら、歩いている彗。


その刹那、



「っ、」



人混みの中、絶対バレないって思ってたのに、目が合ってしまった。


私以上に驚いているのはもちろん彗だった。



目を大きく見開いて、


「あー…え、と…すみません。」



セリフを飛ばしてしまって、NGを出してしまった。


うう、ごめん彗。



「彗くん、珍しいじゃーん」


って笑いながら言ってる、監督?っぽい人。



「え、なになに?」


「始まってるじゃん。見たかった…」


トイレから戻ってきた2人が私の隣で嘆く。
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