Galaxyな彼は、【完】
その瞬間、血管張っている腕が伸びてきて、私の右頬を優しく包む。
「っ、」
下を向くと微かに目を開けて、緩く微笑む彗。
息が、止まりそうになった。
「海」
そんな低く痺れそうな甘い声で、こんなに柔らかく触れてくるなんてっ、
ずるいよっ…
「ちょっ、」
耐えきれず名前を呼んでも、動かないまま見つめてくる。
こんなのっ、聞いてない
きっと熱のせい、だ。
「ありがと」
ふっ、と笑って、親指の腹で頬を撫でてくるの。
まどろんで、いつもより輝きのない瞳に捉えられて逃げ場を失う。
ありえないくらいうるさい胸の抑え方なんて、分からない。
すると、静かにその手は離れて、目を閉じた彗。
「…すぅ、すぅ」