Galaxyな彼は、【完】



「いいから、ちゃんと水つけて。保冷剤…」



保冷剤を冷凍庫から取って、薄いハンカチを巻き付けて、彗の指にあてる。



火傷の手当は早くしないと、悪化するからね。



「手、握るよ」



彗の手をぎゅっと握って、冷却を浸透させる。



さらり落ちてくる自分の髪を、耳にかけて彗を見つめると、



「っ、」


驚いた顔をしてこちらを見てくる彗。



「…何?」



「っ、ううん。な、何もない」


どこか動揺したような表情をして、俯く。



「どうしてこんなところ火傷しちゃうの…」



手を握りながら、そう問いかける。


…彗の手って、ごつごつしてて無骨で男らしい手してるんだなぁ



「…フライパンが熱されたら、って書いてたから確かめようと思って」



「それで、直接触ったの…?」



「うん」



そりゃ、火傷するわけだ。


ほんと色々考えず行動してストレートなんだから。
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