Galaxyな彼は、【完】


失敗してしまって、しゅんと落ち込んでいる様子の彗。


「とりあえず、ハンバーグは私が焼くから、彗はスープ作って?」



「え、」



「一緒に作ろ?その方が楽しいでしょ」



「おう!」


パッと顔色を明るくして、頷く彗。


ほんと、軽い火傷で済んで良かったよ。



私がハンバーグを焼いてる隣で、ポトフを作るため一生懸命にんじんを切っている最中。


「…」



拙い手つきで、あまり出来ていない猫の手。


「あ、」


無我夢中で切りすぎてにんじんが、まな板から逃げたしポロッと床に落ちた。



「私拾うよ。」



続き切って、と言ってしゃがんで彗の足元に転がる人参を拾い上げて、立ちあがろうとしたとき、



ガンっーーー



「いった…っ」


キッチンの出っ張りに頭を強打してしまった。



痛みに耐えきれずもう一度しゃがみ込んでしまう。


うう、痛い。



「海!?」



私の声と、角を打った音に、瞬時にしゃがみ込んで心配そうに見つめてくる彗。
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