Galaxyな彼は、【完】


ぴたり、黒いSUVの前で足を止めたと思えば、


「じゃーん!」


「へ?」


「俺の車!」


得意げにいう彗に頭が追いつかない。



「…どうしたのこの車!?」



「買った。」



「この間免許取ったばっかりでしょ?」



半年前くらいに、仕事の間を縫って一生懸命自動車学校に通っていた。


…あの時も、私は通ってないのに色々手伝ったっけ。



「現場に行く時もいるし、必要なんだよ。」



子供の頃から車やバイクが大好きだったから、いつかは買うんだろうと思ってたけど…


高そうな黒い車は、彗のオーラにぴったりで、はられている初心者マークだけはちょっとダサくて可愛い。


私にはサプライズのために秘密にしていたらしい。



「家まで送ってやるよ」


そう微笑んで助手席のドアを開ける彗。



「ええ、いいよそんなの、」


私を送ってる時間があるんだったらすることはたくさんあるだろうし。
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