Galaxyな彼は、【完】
電車に揺られること30分。
大きなテレビ局のスタジオにつき、関係者入り口のところには夜川さんが立って待っていてくれた。
「ご無沙汰しております」
相変わらず腰の低い夜川さんが深々とお辞儀をしてくれる。
「すみません、無理言って、見学させてもらって」
「はじめまして!星野美月ですっ。いつもお兄ちゃんがお世話になってます!」
きらきらの目を夜川さんに向けて、一生懸命敬語を話して挨拶をする美月ちゃん。
きっとおばさんに叩き込まれたんだろうなぁ
「こちらこそ、お兄ちゃんにはいつもお世話になってるんだよ。今日はたくさん見学して行ってね。」
到着したスタジオでは、もうすでに撮影が始まっていたみたいで、慌ただしく動く現場のスタッフの人たちの邪魔にならないように立っているのが精一杯。
やっぱり全然違う世界。