Galaxyな彼は、【完】
「こんばんは。これ、また渡しておいてー?」
クリアファイルを差し出す。
「いつもごめんねー。たった今帰ってきたのよ。顔見せてあげて?」
「あ、いや、疲れてるだろうし…」
「いいのよぉ。海ちゃんに会えれば元気出るだろうし。」
否定する私を他所に、上がって上がってって家の中まで招き入れられる。
おばさんは今日も元気だなぁ
「…じゃあ、お邪魔します。」
玄関の段差を上がってすぐの階段を、慣れた足取りで上がり、深呼吸をして1番手前のドアをノックする。
はい、って中から返事がして、ドアを開けると、
「お!海じゃん」
さっきまでテレビに映っていた奴の姿。
今日もムカつくくらい整った顔が、私を見てくしゃっと笑う。