Galaxyな彼は、【完】


「でもっ、恋人になりたいとか思ってません。叶わないってちゃんと分かってます」


ああ、自分でいいながら泣いちゃいそう。



すると、じっと私の目を見て、暁月さんは、



「俺さ、やっぱり海ちゃんのことが好き。」


「暁月さん…」


「付き合ってくれたら、昨日のことは誰にも言わないから、俺と付き合って」


その言葉に一気に心が重たくなる。


「え、それって…」


まるで、付き合わないと言いふらすみたいな言い方に聞こえるけど…



「どうする?」



少し低くなった声。



そんな試すような目、見たことがない。



本当に私の知ってる暁月さん…?



「えっと、」


下を向いて考え込む。


どうしよう。でももしこれを断ったら?


想像しただけでも、怖い。


陽子ちゃんも、明里ちゃんも付き合ってから好きになるってこともあるって言ってたし、付き合うべき?



震え出す手は止まらない。
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