Galaxyな彼は、【完】
「お前、卑怯だな」
夜の公園、掠れた低い声が真っ直ぐ響く。
その言葉に顔をあげると、
「す、い…?」
彗の姿。
なんでここに?
混乱してる私をよそに、ずんずんと私たちに近づいてきて。
「そうやって脅して、好きな人と付き合えて嬉しいわけ?」
黒く光る見下す目は、殺気に満ちていた。
「…それは、」
「だっせぇ」
呆れたように嘲笑い、挑発的な言葉を吐く。
…怒ってる
「でも言われたら君が困るんじゃない?」
負けずと睨み返す暁月さんの脅しに、
「言いふらしたきゃ、言えば?」
暁月さんの真っ直ぐ目を見て、そう告げる。
「俺は逃げも隠れもしねぇから」
そうやって全てを操るキングみたいに強気に笑う。
「ただ海のことだけは渡さない。」
真剣な目は、暁月さんを射抜いて動けなくしたみたいだった。