Galaxyな彼は、【完】

すると、私の手を握って、


「行くぞ。」



「へ?!どこへ…?」



ぐっと加わった力が、強制的に立ち上がらせて、進んでいく。


暁月さんとの距離が空いていく。


「いいから」


先を歩く彗の表情は見えないまま。



「ちょ、」



公園の外に停められていた彗の車に押し込められて、すぐ発進させる。



「彗っ、なんで」




「いいから、黙って。」



何も言わせてくれない。余裕のない、彗だった。


何を考えてるのか全然わからない…



結局着いたのは彗の家で、エレベーターに乗って、『入って』って言われ部屋の中に招かれた。


ここまでずっと無言だった。



「なんで、俺の連絡は無視?」



「…ごめん」



あっという間に、真っ黒な彗に壁際まで追い込まれる。

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