Galaxyな彼は、【完】
そんな思いとは裏腹に、目の前の彗は私の言葉を聞いて、そのルビーみたいな瞳を大きく見開いて、顔を真っ赤にしていた。
「…ごめん海、やっぱり忘れられない」
今にも崩れそうに揺れる瞳。
その意味がよくわからなかった。
「あのキスも、告白も忘れられない」
「へ?」
苦しそうに、唇を噛んで、私を仕留める。
「ずっと海のこと考えてる」
そんな衝撃、耐えれるわけないのに。
「俺、海のことが好き」
え、っ
分かってる。分かってるよ。
縋るようにそんなこと言われても、そういう意味じゃないって。
「…っ、私も、好きだよ。…幼馴染として」
必死の強がり。
「そうじゃなくって、」
「もう、期待させることばかり言わないでっ、」
お願いだから、これ以上好きにさせないで。
また涙が出てしまうから。
「期待、しろよ」
両手で私の顔を包み込んで、そう不機嫌に伝えてくる。