Galaxyな彼は、【完】

「うわ、姉ちゃんかびっくりした。幽霊かと思った」


家に帰るとリビングでアイスを食べていた光。



「彗兄のコンサート行ってたんじゃねーの?」



「そうなんだけどさ…」



事の経緯を一から話してみると光は、



「それ、ヤキモチじゃね?」


そう言ってアイスをぱくり。



「なわけないじゃん…彗だよ?」


彗の天然さ、知ってるでしょ?


そりゃね、普通の人相手だったら、ヤキモチかもって思考回路になるよ?


でも、彗は一筋縄ではいかない相手。



「あー、まあ彗兄、バカだもんなぁ」


あれは救いようないもん、って笑ってる。


ほんと…そのバカをこんなに好きな私もバカかも。



それから1週間、彗からの連絡は一切無かった。


…こんなこと初めてかもしれない。


今までなんだかんだ用事があったり、しょうもない連絡を取ったりしていたのに。


相変わらず授業は来てたり、来てなかったり。大学で見かけたってそもそも話せるわけでもないし。
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