Galaxyな彼は、【完】
「寝てる…」
机に伏せて、寝息を立てる彗の姿。
長いまつ毛が綺麗な肌に影を落とす。
寝てても色っぽいんだから。
疲れてるんだろうな。明日も朝から仕事して、昼から大学に来るらしいし。
授業中も一切寝ないで聞いてるんだもん。えらいよね。
「綺麗な顔…」
こんなに近くにいるのに、なんだか遠いな。
時々、彗は、どこまで行っちゃうの?って聞きたくなる。
寝顔に、無意識に手が伸びていた。
あともうちょっとで、彗に触れそう、
その瞬間、
パッと突然開いた瞳と目が合う。
「…う、み?」
咄嗟に手を引っ込めて、
「ご、ゴミがついてたから!!」
うるさく鳴る心臓の音を隠すように、大きな声で彗に言う。
「なーんだ、見惚れたのかと思った」
残念、って、
そうやって無意識に核心をついて、私の心を大きく揺らす。
ふわって緩く微笑むだけで、どれだけの爆発力があるのかこの人は分かってない…!
「なっ、んわけ!」
こんな動揺しまくりの返事をすることが精一杯だった。