Galaxyな彼は、【完】
「…海は昔から絶対頑張れって言わねーよな。」
なんで?って聞いてくる彗。
「頑張ってる人に、頑張れって言うほど無神経な事はないからね。」
「っ、」
だから、私は応援してるって伝えるの。
私は知ってるから、彗がありえないくらい頑張ってるって。
頑張ってる人に対して、頑張れって声をかけるのはもっと、って、追い討ちをかけてる気がするの。
すると彗は、いつもより少し無気力な表情のまま顔を上げて、
「ありがとうな」
って微笑んで、私と距離を取り直してから、開くボタンを押して何事もなかったようにエレベーターから出て行った。
…へ?
弱音を吐くために、わざわざ私のこと追いかけてきてエレベーターに入ってきたの?
彗、そんなに、追い込まれてるのかな?
それから数日は、彗のことが心配すぎて、3日連続シチューを作ってしまう始末。
4日目でついに光に怒られてしまった。
そんなに彗のこと考えるなら彗に渡せって言われた。