Galaxyな彼は、【完】

「うん。要点だけね。」



私と彗は実は同じ大学に通っている。



仕事が忙しい彗に変わって、単位の取りやすい授業、なるべく出席点のない授業、テストではなくレポート点のある授業を探して選択して、彗の履修登録まで私がしてる。


彗はそれをマネージャーさんに提出して、なるべく仕事の量や時間を調節してもらってる。


それでもどうしようもない時も多いから、仕事で忙しい彗をカバーできるよう、全く同じ授業を選択してる私たち。



大学自体は大きいし、きっとこれは誰にもバレてないはず。



彗が出れない授業があれば私がレジュメを取ってきたり、ノートにまとめて渡したり、課題を教えてあげたりしてる。



こうして学業面のサポートをしてるのは、彗が芸能界に入ってからずっと続けていること。



大人気アイドルの彗が大学に通っているのは校内で有名な話で、大学に来るとみんな騒ぎ出す。


もちろん学内で会っても、講義室で会っても他人のふり。



私たちが幼馴染であることは、絶対秘密。

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