Galaxyな彼は、【完】
「結構教えるのうまいと思うんだけど」
その言葉に考えが定まらなくなる。
うーん…
明里ちゃんと陽子ちゃんには家の最寄り駅さえ教えてないけど、…だけど光のためだし。
それに彗はもう隣には住んでないから、ぱったり会ってしまうようなこともないよね。
きっと考えすぎだよね。彗に頼まれたわけでもないし。
「…じゃあお願いします。あの、授業料とかは、」
「いらないよ。」
「いや、でも」
少し考えた様子の暁月さんは、
「ん〜じゃあ、家庭教師した日は海ちゃんの作った晩御飯たべていい?」
料理毎日するって言ってたよね?って。
…え、でも、
「…そんなのでいいんですか?」
やっぱり、お金お支払いするべきだと思うんだけど…
私の料理は別に高級料理でもなんでもないのに…
忙しい時間を割いて見てくれるわけだし。
「もちろん。俺一人暮らしだし、助かる」
楽しみにしてるっていうその笑顔に、
「わかりました。」
頷くしかなかった。