飲んで、のまれて 愛されて
始まり
私は23歳独身彼氏無しのフリーター
西 朱羽
地元の高校を卒業したあと美容専門学校に通うために大阪にやってきた
…はずだった
通うと決めた美容専門学校だったが朝起きれず気付けば中退。
田舎からでてきた私は都会の便利さに惹かれ地元に戻る選択肢はなかった
大阪で生活費を稼ぐために居酒屋のバイトに勤しむ毎日…。
男性との出会いなんてあるはずも無い
「はあ…彼氏欲しいなあ」
お客さんがいない店内でぽつりと呟く
「朱羽それ毎日言うてへん??」
私の独り言に反応してくれた子が1人
「あ、茉莉おはよーー。」
独り言を拾ってくれたこの子はバイト先で知り合った 上村 茉莉
私より3つ年下の女の子
プライベートでも遊ぶ私の親友だ
「朱羽さん!俺の事無視ですか!!」
茉莉の後ろからちょこっとでてきた男の子が一人
この子はバイト先の後輩で茉莉の彼氏
新谷 裕汰
「あ、裕汰もおはよーーー。」
この2人は最近付き合ったカップルだが
実は私、社内恋愛反対派の人間だった。
私は仕事に意外とストイックで社内恋愛で雰囲気を壊されるのがとても嫌いだった
だから親友の茉莉から裕汰のことが好きだと伝えられた時は本当に戸惑った
だけど、親友の茉莉はもちろん私が社内恋愛反対派だと知っている。
そんな中、茉莉は私に打ち明けてくれた。その気持ちが嬉しくて職場仲間としてではなく親友として茉莉と裕汰の恋愛を応援することにした
でも私はまだ心のモヤモヤが残ったままだった
その感情を押し殺して今日もバイト頑張ろう…
┈┈┈┈┈┈┈ピンポーン
新規のお客様が来たことを鳴らすベルがなった
今日も一日バイト頑張りますか!!!!
「いらっしゃいませーー!!!」
私は元気にお客様をお出迎えした