飲んで、のまれて 愛されて

「あ、じゃあ俺らについてくる??17:00まで暇なんやろ?」


純くんの突然の提案に戸惑ったが
今の私は一人でいるのが嫌だった


「着いてくるって、どこ行くんですか?」


私は純くんに目的地を尋ねた


「…俺の家」


返事が返ってきたのは純くんではなく蘭くんの方だった


「あ…!いやさすがに…2回目は…」


泊めてもらった挙句、時間つぶしにまで蘭くんのお家にお邪魔するのはさすがに気が引けた



「嫌やったら目的地変更しよ!!」


純くんが気を遣って家以外を提案してくれた


「いやいや!それも悪すぎるしどっかで時間潰しますよ!!」


ネカフェにでも一人で行こうかなと考えていた


「遠慮とかいらんし、1回も2回も変わらんからおいでよ」


遠慮する私に蘭くんは少しぶっきらぼうに伝えくれた


…なんか怒ってる…??


「ほら!あ…えーっと、蘭もこう言うてくれてるし行こ!」



純くんが私にひょいひょいと手招きする

申し訳なさが勝って少し戸惑っていると
蘭くんが私の手をそっと引いた


私は引かれるがままに純くんと一緒に蘭くんの家に向かった




この時の私は純くんや蘭くんの優しさに触れて
年上と付き合うとこんな感じなのかなとかなり軽い考えをしていた

茉莉のことをほんの一瞬だけ私は忘れていた
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