飲んで、のまれて 愛されて
歩いてすぐ蘭くんの家に到着した


エレベーターに乗る時に蘭くんは

あ、ごめんと言いながら引いてくれていた手をパッと離した



「おじゃましまーす」


玄関で靴を揃えて蘭くんのお家にまたしてもお邪魔させてもらった


リビングに入るとほとんどが昨日のままだった

蘭くんが自分のベッドにゴロンと横になり
私と純くんはソファーに座った


「俺、ちょっとだけ寝るわ…、好きにしといて」


「おいっす」


蘭くんはそのまま私たちに背中を向けて布団にくるまった



少しの沈黙が続いたあと純くんが口を開いた


「蓮から聞いたけど朱羽ちゃん、居酒屋の店長なったんやってな!」


「そうなんです!やっと任せてもらえるくらいになって…!」



「若いのにすごいよな…、飲食って大変やのに」


「でもめっちゃ楽しいですよ!!みんな仲良いし」


この言葉を発したあと
私はふと茉莉のことを思い出した


「…純くんは社内恋愛ってどう思いますか??」

私はふと自分の疑問を純くんに投げた
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