飲んで、のまれて 愛されて


「あー…、大反対って訳ちゃうけど若い子だらけの職場での社内恋愛は俺も好きちゃうかなぁ…」


「大人な恋愛では無いことが多いですもんね…」


「俺も片手間でBAR手伝わせてもらってるけど、結構同業とかの恋愛ややこしそうやもんな…」


「同業も結構恋愛NGなんですか??」


「あかんわけじゃないと思うけど、俺らみたいに男のBARやったら好きって感情で来てくれてる人らも結構おったりするし、だから彼女おるの隠してるスタッフもおったり…、お酒入った分余計に嫉妬とかで業務に影響出たりするしなあ」





「あーー確かに…」


「しかもまだ真剣交際とかならいいかもやけど、体だけの関係とかってやっぱり気まずくなったらお店来やんとか悪いウワサ出されたりとか結構ややこしいみたいやで」



「お酒入ったらみんな大胆になりますもんね」



「特にここのスタッフはすぐ女に手出すとか噂流れたり、お客さんと真剣交際で付き合っても他のガチ恋のお客さんが彼女のこと恨んだりとか反感買ったりしたらって考えたら…中々踏み切られへんもんな」


「そこまで詳しいって…純くんなんかありました???」


私は半笑いで純くんに聞いてみた


「いや!俺はないよ!ただ、この蘭がガチ恋客何人かおって、皆が皆本気すぎて…もし蘭に彼女おったら刺されてるんちゃうかなって思うわ」


「あぁ…蘭くんって優しくてモテそうですもんね…」


「みんな蘭のこと何も知らんくせに好き勝手言うねん」


さっきまで笑っていたはずの純くんが
寝ている蘭くんの方をちらりと見て下を向いた


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