飲んで、のまれて 愛されて
久しぶりに話した蓮くんはあの頃と全く変わってなくて
とても懐かしく感じた



ある程度みんなで話が盛り上がったあと
佐藤さんが話を切り出した



「朱羽、さっき言うてた話やねんけどな…」



ゴクリと唾を飲む
普段から仲がいい私達はミスをした時ももちろん怒られはするがここまで改まってされる話なんて全くと言っていいほどない


心臓がとび出そうになる



「朱羽、店長なってみやんか??」



佐藤さんの突然の発言に私は目を見開いた
私が…?店長!?



「ぜ、ぜひ!!!!!」



即答した
私はここのバイトを始めてすぐに佐藤さんから新店オープンの話を聞かされていた
私たちの店舗の他に系列でもう1店舗お店が存在していた。
それとは別にもう1店舗お店をやりたいと佐藤さんから聞かされていた

佐藤さん
新店オープンにあたっては店長を任せられる人がいないと悩んでいた。



その話を聞いた私は冗談半分に
私がこの店みますよ!だから佐藤さんは新店頑張ればいいじゃないですか!!


なんて答えていた


冗談半分とは言ったものの
私はもしかしたら本気で店長になれるチャンスかもと陰ながら努力していた


その努力を佐藤さんは見てくれていた
そんな私にチャンスをくれた


そんなの即答に決まってる



「朱羽が店長なるん!!!?おめでとう!!茉莉も応援する!!」

「朱羽さん頑張ってください!」

「久々に会ったのに大出世やな!朱羽やったら適任やろ!また食べに行くわ」



茉莉も裕汰も蓮くんも
自分の事のように喜んでくれた


佐藤さんは

朱羽なら任せれるよ

と嬉しいことを言ってくれた



そんなこんなで私の店長就任がきまった。




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