飲んで、のまれて 愛されて
西 朱羽
ーーーーーーーー藤上 純side


俺の昼の仕事は営業。バリバリのサラリーマン
友人の柚成の頼みで金土だけBARの手伝いをしている。


今日もその手伝いの日だった
飲みゲーも始まりカラオケもダーツもフル回転の忙しい週末

そんなバタバタした日に
ゆっくりと扉を開けた1人の女の子


ノースリーブの服を着て肩に悪魔の羽根のタトゥーが入った女の子

目つきの鋭さと笑顔にギャップがある女の子




その子は 朱羽と名乗った




朱羽ちゃんとの話はとても楽しい
どんな話を振っても2倍以上の情報量で返してくれる



かなり接客しやすい印象



それにニカッと笑うと出るエクボがとても可愛かった



ダーツをさせてもカラオケを歌わしても全て平均より上を叩き出してくる



恋愛感情なんてものは持ち合わせてないけど
なんかこう…妹??みたいな接しやすさがある




ダーツでボコボコに負かされて
ぶっ潰れた俺は 昼間起きると自分の家のベッドの上にいた



「あぁ…蓮が送ってくれたんか…」


寂しい部屋で1人天井を見ながらぽつりと呟いた



そういえば昨日酔っててあんまり覚えてないけど
嵐が朱羽ちゃんを連れて帰る的な流れがあった気がする…


嵐に電話しよ…




ーーーーープルルルルっ


ーーーーーーーーあいさ


いつも通りのテンションの嵐が電話に出た



「今1人??」


ーーーーーーーおん、さっき朱羽ちゃんが帰ったわ



「久々に2人で銭湯行かん??サ活しようや」



ーーーーーーーあー、アリやな。現地集合でいいやろ?



「おっけ、15分で家出る」


ーーーーーーーーーーブチッ、ツーツー



朱羽ちゃんのことを聞こうかなと思ったが
直接聞いてやろうと思い嵐を銭湯に誘った


アイツ、サ活好きやから呼んだら絶対来るんよなあ…


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