飲んで、のまれて 愛されて
「じゃあ、朱羽との久々の再会と昇進と新店オープンおめでとうを兼ねてうちの店からシャンパンプレゼントーーーー!!!」
蓮くんはそう言いながら
ゴソゴソとシャンパンを取りだしてきた
「ええ!いいんですかそんなの、初めてお邪魔させていただいたのに!!」
佐藤さんは少し遠慮していた
「大丈夫です!同じ地区同士盛り上げあって行きましょう!!」
蓮くんの優しい言葉に佐藤さんは
お言葉に甘えて…とシャンパンをついで貰っていた
みんなが盛り上がって来たこの空気で
1人私は少しだけ困った顔をしていた
佐藤さん、茉莉、裕汰、蓮くん4人分のシャンパンがグラスに注がれていく
私のグラスにもシャンパンが注がれる…と思ったのに
蓮くんはゴソゴソとジンジャーエールを取りだしてきて私のグラスに注いだ
「朱羽はお酒飲まれへんかったよな!」
そう…わたし実は全くお酒がのめない
下戸である
顔が少し派手なせいでかなり飲めると勘違いされているが全く飲まないのである…
アレルギーまでは行かないが飲むとすぐに顔が赤くなってしまう
それにそもそも美味しくない…
お酒飲むくらいならお茶飲んでた方がまし
そんな下戸の私を蓮くんは覚えてくれていた
「蓮くん覚えてくれてたんですね…!」
もちろん!と蓮くんは微笑みながら
みんなで乾杯をした。
みんなでダーツをしたりカラオケをしたり一通り楽しんだあと私以外のほか3人はほろ酔い程度に酔っていた
「お腹空いたーー!!!」
茉莉が唐突に大声を出した
「わかる!!お酒飲んでたりしてたらお腹空くよな…ウーマーイーツやってる時間でもないし」
蓮くんが話に乗っかってきた
確かにこの辺ではウーマーイーツも早い時間に終わってしまう
23時以降から盛り上がってくるこういう飲み屋はお腹を空かせたお客様はコンビニに自分の足で行くしかない
だが飲んで酔っている所にコンビニはかなり億劫だ…
私はふと閃いた!!!