カフェラテdeプリンのカサブランカ日記
 もちろん、こちらだって十分に仕事が有るわけではありません。
週二日しか仕事が無いわけです。 正社員というわけにもいかないですねえ。
ところがどっこい、午前中しか仕事をしないのに固定給でゆっくり遊んでいる施術者がここに居ました。
おそらくこの人を辞めさせればぼくはフルタイムで働くことが出来るでしょうね。
 施術者同士、情報の共有もしない 協力もしない それでいて給料だけガッツリ貰うというのでは乞食です。
人の意見も聞かないような施術者ではいい施術など出来ようはずが無い。 ぼくはそう思います。
さっさと職場環境を良くしてもらいたいものですねえ。 これでは頑張ってる人間が浮かばれない。

 むしゃくしゃした思いも有って、その中でカサブランカを育て始めることになりました。
でもねえ、カサブランカに八つ当たりするわけにはいきません。 カサブランカに罪は無いのだから。
新しい鉢を買ってきて土を入れて、球根を埋めます。 ここから芽が出て花が咲くのかと思うとそれだけでワクワクしてきます。
蕾が出るまでは茎と葉っぱしか無いんですよね。 不思議な生き物です 花って。
土の中からシューっと芽が出てくる。 「出てきたぞ!」って挨拶してるみたい。
カサブランカは最初は葉っぱが上を向いています。 閉じた傘みたいな状態ですね。
そこから少しずつ葉っぱが広がっていくんです。 子供が手を広げていくようにね。
そして6月も中旬になると可愛い蕾が顔を出します。
成人式間近です。 これで立派な花を咲かせたら大人ですね。
ほんとによく伸びます。 1メートルくらいは有るでしょうね。
 並べて植えるなら偶数にしたほうがいいようです。 奇数では一本が必ず仲間外れになります。
そうなるとその一本は蕾すら付けずに枯れてしまいます。 それはさすがに可哀そうです。
張り合う相手が居たほうが元気に伸びてくれます。 今がその状態。
 一緒に働いているドライバーさんの奥さんとそのお姉さんの名前を付けておきました。
でもねえ、お姉さんはちょいと気まぐれなのか、そんなに伸びません。 奥さんのほうは勢いが有ってグングン伸びます。
性格が出るんですねえ。 面白いもんですよ。
 朝に晩に水をやるわけです。 話しかけながらやるんです。
球根の時もそうでした。 「芽を出す日を楽しみにしてるぞ!」ってな具合に。
声を掛けてるとね、球根も喜んで芽を出してくれるんですよ。 「待ってるんなら早く出よう!」って思ったのかな?
 葉っぱが広がってくると思わずキスをしちゃうことだって有ります。
ベランダのサッシの真ん前に二つ並べて置いてるんですけど、、、水をやる時には座り込むので時々葉っぱにキスをするんです。
ぼくは目が見えないので驚きますが、「キスしちゃったねえ。」って話し掛けると百合さんも驚くみたい。 伸びるのが早くなります。
植物には心なんて無いって言う人も居るけれど、そうは思えない。 張り合ったり喜んだり悲しんだり笑ったり心は有ります。
葉っぱを触っているとよく分かります。 張り合ってる時にはね、葉っぱがピンと伸びてますから。
捻くれてる時も有りますよ。 葉巻みたいになってたりします。 面白いもんです。
外向きに傾いてたりすると喜んでるんですねえ。 子供が飛び跳ねてる感じかな。
見てると飽きません。 人間は気分次第で黙ったり隠れたりしますけど、花は隠れたり出来ないのでね。
 今は鉢にたっぷりと腐葉土を入れてます。 百合専用の肥料なんかも有るらしいけど、腐葉土で十分。
ついでに鉢の底に皿が付いているので砂利を入れることも有りません。 皿から水が漏れて来れば取り敢えずは十分に水を入れたことになります。
そう思って水をやってます。 いつも土が濡れている状態にするためにね。
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