カフェラテdeプリンのカサブランカ日記
 寒くなってくると思い出すことが有る。 今は会いたくもなくなった妹のこと。
10歳下でね、子供の頃はまったく喧嘩らしい喧嘩をしなかった。 それがどうだい。
大人になったら疎遠だよ。 しかもさあ、、、。
 二十歳で実家を飛び出して水商売に飛び込んだ。 その中で知り合った男と結婚したり離れたり、、、。
それだけならぼくも放置したよね。 問題はその男。
悪知恵がすこぶる冴えてる魔王だったんだ。 おかげで結婚詐欺に遭ってしまった。

 最初はsさやかという女性だったね。 32歳、看護師。
親が借金を残して自殺して逃げてきたって話だった。 弟と妹、それに自分が産んだ女の子が居る。
借金を返すためにパン屋とスナックを掛け持ちして働いている。 健気な女性、、、。
でもさあ、今から考えれば有り得そうで有り得ない話だった。
 親が自殺したのは大分県。 そこから福岡まで来るって言っても家族4人ならけっこうな金が掛かる。
そして身寄りも無いのに部屋を借りて家財道具を揃えるったって簡単なことじゃない。 それだけでもかなりの金が掛かる。
おまけに弟たちの学費に子供のミルク代やら何やらを加えたらパン屋とスナックだけではやっていけない。
そこに親の借金が入ればそれだけで家計は崩壊してしまう。 落ち着いて考えれば引っかかるはずもない嘘だった。
 でもね、ぼくは引っかかったんだ。 恋らしい恋も叶わなくて寂しかったから。
それで訳も分からずに100万を借りた。 そしたら、、、。
「今度さあ、店を出すんだ。」って妹が言ってきた。 その店がdog。
飾りもネオンも何も無いみすぼらしい店だった。
そりゃそうさ。 ぼくがサラ金から借りた金で店舗だけ借りたんだもん。
 開店した後、店に行ってみて騙されたことがやっと分かったね。 悔しかった。
被害届を出そうかって悩んだよ。 でも証拠がまるで残ってない。
これじゃあ警察も動かないよなあ。
 次に現れたのはf房江。 またまた医療事務員。
この人がまた現れてすぐにメアドだけを残して消えてしまった。 福岡を離れてからやっと分かったんだけど、男が成り済ましてたんだね。
メアドが初期設定のままだったし、無視して居たら『変態男!』って書いてきたからさ。
 消えて何処へ行ったのかと思ったら新潟だって言ってたね。 でもそれも嘘だった。
 房江の親はローンで家を買った後に離婚して出て行った。
その家のローンを房江が頑張って払っている。 さやかにも通じる話だった。
 それでありながら新潟へ飛んでいるんだよね。 仕事も無いのにどうやって暮らしてたんだろう?
さらには弟と妹が居る。 三人で叔母が貸してくれた家に住んでいた。
ローンを払っているのならその家に住めばいい。 なぜ住まないのか?
 しかも2004年7月、新潟豪雨の頃の話。 その雨で家財道具をやられて貯金を使い果たした房江は妹の誕生日に福岡へ飛んできている。
しかも親戚が入院した病院にまで毎日電車で何時間もかけて見舞いに行っているという。
試しに「信越線と上越線を乗り継いで行くんだったら時間も金も相当に掛かるし大変だよねえ。」って突っ込んだら男は「え? そうなん?」って慌ててごまかした。
これだって被害届を真剣に考えたよ。 でも証拠が無いんだ。
有るのはメールだけだからねえ。 そんなのに騙されるぼくもぼくだけど、、、。
 結局はさ、この2年間で500万くらいやられたんだ。 サラ金の分は自己破産で消したけど。
思い切った社会勉強をさせてもらったよ。 恨んでないって言えば嘘になる。
いつか仕返しをしてやろうとも思ったよ。 でもね、関わるだけ無駄。
関わったからといってまともな人間になるとは思えない。 それよりも何よりも死んでから無限に苦しみを受けるんだ。
溶岩で何万年も焼かれ続けるような苦しみをね。
 40歳までは苦しみの連続だった。 よく耐えられたなって思う。
サラ金にも追い回されたし、金が無くて砂糖湯で過ごしたことも有る。
だから今は少々のことでは倒れない。 鍛えてもらったよ。
妹にも男にも感謝してる。 ありがとう。
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