ずっと、そばにいるよ2
華を集中治療室のベッドに移した後、航也は翔太に華の病状を説明するため、院内学級に向かった。


教室に入ると、翔太は授業を終えて、ホワイトボートを消していた。

「翔太?授業終わった?」

「あぁ、航也か。今終わって片付けたら、救急外来に行こうと思ってたとこ。華が気になって授業どころじゃなかったわ…」

「だと思って早めに伝えに来た」

「サンキュ」

「華の病状だけど、救急車で来た時かなり脱水が進んでて、肺炎も起こしてたから、上手く酸素取り込めなくて意識障害が出てた。お前があの時華を見つけなかったら、もっと大変なことになってたと思う。
肺も真っ白で挿管した方が良いって意見もあったけど、とりあえず酸素投与して抗生剤の点滴続けて様子みていこうと思う。
まだ油断出来ないから、集中治療室で様子見させて。24時間管理しないとだからさ」

「わかった、ありがとな。航也がいてくれて助かったわ。倒れてた華見つけた時、さすがに手足が震えたわ」

「いやいや、当然だよ。ましてや自分の彼女だしな、取り乱すよ」

「華の親御さんには俺から状況伝えておいた。もうすぐ来ると思うから、航也から病状説明してくれる?」

「もちろん、そのつもり。今回は風邪からの肺炎ってことになるかな。かなり重度の肺炎だから入院長引くかも。俺が主治医で診ることになるから」

「わかった、頼むな」

「華も美優も疲れが出たんだよ」

「そうだな、美優は大丈夫か?」

「美優もな…まだ不安定だな。華が落ち着いたら、あいつら一緒の部屋にさせるよ。2人部屋の方が、美優も華も1人よりは良いだろ?」

「そうだな」

航也と翔太はそんな会話をし、その後面会に来た華の両親に病状を伝える。

発見してくれた翔太に感謝していて、親公認の付き合いが出来ているみたいで航也は安心する。
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