ずっと、そばにいるよ2
〜集中治療室にて〜
華のベッドのカーテンを開けると翔太が華に付き添っていた。
「翔太、帰らなかったの?」
「いや、華の顔見て帰ろうと思ったら長居しちゃった。華目覚めたからよかった」
「そうだな。華?わかる?」
華が頷く。
「ちょっと胸の音聞かせて?」
航也は華に付けられたモニターの値を見ながら、聴診器で胸の音を聞く。
「華まだ苦しいからマスクはしたままでお願いね。少し話聞ける?」
華が頷くのを確認して病状を説明する。
「課外授業の後から熱が出たんだよね?たぶん疲れとかもあって、風邪が悪化して肺炎を起こしたと思うんだ。この状況が続けば危なかったけど、翔太が見つけてくれて救急車で運ばれたんだよ。
また油断はできないけど、とりあえず意識が戻ったから、一山超えられたかな。まだ熱も高いし、呼吸も苦しいから、しばらく入院な。あと1日か2日、ここの集中治療室で様子見させて。回復してきたら、美優と同じ呼吸器内科の病棟に移ろうね。いい?」
華は自分の置かれている状況と、ここまで体調が悪くなったことが初めてで、不安と戸惑いで、涙があふれる。
「華、大丈夫だよ。俺も航也もそばにいるから」
翔太の言葉に頷く華。
「急に言われてびっくりしたよね。泣くと苦しくなるから、ゆっくり深呼吸だよ」
泣いたせいで酸素濃度が低下してアラームが鳴り始める。
「華?大丈夫だよ、ゆっくり深呼吸してて」
「鳴海先生、酸素流量上げますか?」
看護師が駆け寄ってきて尋ねる。
「うん、5リットルに上げて」
「ごめんなさい…迷惑…かけて…ハァ、ハァ」
「華?謝らなくて大丈夫だよ、みんないるから。ゆっくりだよ。吸ってー吐いてー。そう上手」
呼吸状態は何とか落ち着き、泣き疲れて、華はまた深い眠りについた。
その日は消灯時間まで翔太が付き添っていた。
それからは、寝たり起きたりを繰り返し、2日目にようやく熱が下がり始め、集中治療室を出ることができた。
華のベッドのカーテンを開けると翔太が華に付き添っていた。
「翔太、帰らなかったの?」
「いや、華の顔見て帰ろうと思ったら長居しちゃった。華目覚めたからよかった」
「そうだな。華?わかる?」
華が頷く。
「ちょっと胸の音聞かせて?」
航也は華に付けられたモニターの値を見ながら、聴診器で胸の音を聞く。
「華まだ苦しいからマスクはしたままでお願いね。少し話聞ける?」
華が頷くのを確認して病状を説明する。
「課外授業の後から熱が出たんだよね?たぶん疲れとかもあって、風邪が悪化して肺炎を起こしたと思うんだ。この状況が続けば危なかったけど、翔太が見つけてくれて救急車で運ばれたんだよ。
また油断はできないけど、とりあえず意識が戻ったから、一山超えられたかな。まだ熱も高いし、呼吸も苦しいから、しばらく入院な。あと1日か2日、ここの集中治療室で様子見させて。回復してきたら、美優と同じ呼吸器内科の病棟に移ろうね。いい?」
華は自分の置かれている状況と、ここまで体調が悪くなったことが初めてで、不安と戸惑いで、涙があふれる。
「華、大丈夫だよ。俺も航也もそばにいるから」
翔太の言葉に頷く華。
「急に言われてびっくりしたよね。泣くと苦しくなるから、ゆっくり深呼吸だよ」
泣いたせいで酸素濃度が低下してアラームが鳴り始める。
「華?大丈夫だよ、ゆっくり深呼吸してて」
「鳴海先生、酸素流量上げますか?」
看護師が駆け寄ってきて尋ねる。
「うん、5リットルに上げて」
「ごめんなさい…迷惑…かけて…ハァ、ハァ」
「華?謝らなくて大丈夫だよ、みんないるから。ゆっくりだよ。吸ってー吐いてー。そう上手」
呼吸状態は何とか落ち着き、泣き疲れて、華はまた深い眠りについた。
その日は消灯時間まで翔太が付き添っていた。
それからは、寝たり起きたりを繰り返し、2日目にようやく熱が下がり始め、集中治療室を出ることができた。