愚かな妹


ただ彼は別だ。借りてもいい?ってきいたとき、今までに見たことのない少々残念そうな顔をしたのだ。
そういうところを初めて見れてこれ以上ない幸福に包まれた。姉は成績も運動神経もいいのに、どうして彼なんだろうって思った。教師という肩書はあっても未成年に手を出すクズである。初めてのセックスが姉の恋人なんて夢にも思わなかった。

首元についているリボンを緩めて、シャツを二つほど開けた。
彼はその様子を食い入るようにみて、そのまま覆いかぶさるように口づけた。

「ん…」

煙草の香りが鼻をかすめた。何度も確かめる様に口を押し付けては離す。
服の上から胸を掬いあげる様に両手で彼は持ち上げて、口づけと比例してどんどんその動きは激しくなっていく。あぁ、憎い姉の男に犯されている。そう思うだけで子宮がキュンと泣くのだ。

彼は浅く息を吐きながら、直接肌をまさぐってくる。太もも、乳房、粘着質に舌を這わす。初めて行われるその行為に私は没頭することはできなかった。
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